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第10号健康3分閲覧 23

発行 · 雑学書庫 別館

ご飯は長くかむほど甘くなります

淡泊だったご飯がかむほど甘くなるとき、口の中で起きていること

木のテーブルの上の白い鉢と立ち上る湯気

ご飯をゆっくりかんでみると、最初はただのご飯の味です。もう少しかむと甘くなります。舌が敏感になったのではなく、唾液がご飯のでんぷんを糖に分解するからです。

唾液がでんぷんを分解します

ご飯の大部分はでんぷんです。でんぷんは小さな糖が長く連なった塊なので、そのままでは舌が甘味として感じ取りにくいのです。

唾液には、この長い鎖を切る成分が含まれています。かんでいる間にでんぷんが短い断片に分解され、そのうち麦芽糖のような小さな糖を舌が甘味として感じます。長くかむほどご飯粒が細かく砕け、唾液が触れる面が広くなるので、急いで飲み込んだご飯より、ゆっくりかんだご飯のほうが甘くなります。

スイカとは違います

スイカやリンゴは、かじった途端に甘く感じます。初めから糖が遊離した状態で含まれているからです。ご飯、パン、ジャガイモは、甘味がでんぷんの中に結び付けられているので、唾液が分解することで少しずつ現れます。

それでも砂糖ほど甘くはなりません。麦芽糖は砂糖より甘味が弱いため、「ほんのり甘い」程度に感じます。食パンやクラッカーを長くかんでみても、同じような変化を感じられます。炊いたご飯を麦芽で糖化させて作る韓国の飲み物、シッケが、砂糖を少し加えるだけでも甘いのも、でんぷんが分解されたおかげです。

口の中で消化は終わるのでしょうか

「よくかめば口の中で消化がすべて済む」というのは大げさです。唾液が分解するでんぷんは一部で、飲み込んだ食べ物が胃酸と混ざると、その働きはまもなく止まります。でんぷんの大部分は、小腸でさらに細かく分解されます。

それでも、長くかむ習慣が役に立たないわけではありません。食べ物が小さく砕けると飲み込みやすくなり、ゆっくり食べることで満腹感に気付く余裕も生まれます。唾液に含まれる成分の量には個人差があるため、同じご飯でも甘味が出てくる速さは少しずつ違うことがあります。

家で試す方法

何も添えていないご飯をスプーン一杯分、おかずなしで口に入れ、三十回ほどかんでみてください。十回目くらいまではただのご飯の味でも、二十回を超えると後味がほんのり甘くなるのを感じやすくなります。

おかずと一緒に食べると、塩味や辛味が甘味を覆うので、感じ取りにくくなります。炊きたての温かいご飯は、冷めて硬くなったご飯よりも甘くなりやすい傾向があります。でんぷんが再び硬く固まると、唾液が入り込みにくくなるためです。

ご飯が甘くなるのは気のせいではありません。唾液がでんぷんを糖に分解したことで生まれる味です。

まとめ・参考メモ · 唾液とでんぷんの消化. 唾液に含まれるアミラーゼが、でんぷんを麦芽糖のような短い糖に分解します。胃酸に触れるとその働きは止まり、でんぷんの大部分は小腸で消化されます。長くかめば消化が終わるというのは大げさです。

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長くかんだご飯が甘くなるのはなぜでしょうか?

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