第36号健康3分閲覧 24
発行 · 雑学書庫 別館
玉ねぎを切ると、なぜ目にしみるのでしょうか?
まな板の前で涙がぽろぽろ。汁が目に飛び散るからでしょうか?
玉ねぎを切ると目にしみます。汁が目に飛び散るからではなく、切り口から立ち上った刺激のある成分が空気に乗り、目の表面の水分に触れるからです。その成分だけでも涙が出ます。
切ると刺激のある成分が立ち上ります
丸ごとの玉ねぎはおとなしいものです。包丁を入れると、仕切りのように分かれていた内部が開き、別々にあった成分が出会って刺激のある気体を作ります。2002年に日本の今井研究チームが明らかにしたように、その気体は自然にできるだけでなく、もう一つの段階を経て作られます。名前は長いのですが、鼻をつく湯気のようにまな板の上に立ち上ります。
まな板に顔をぐっと近づけると、その成分をより多く吸い込むことになります。目に水が飛ばなくても涙が出ます。手への刺激も目への刺激も、同じ切り口から始まります。皮をむくだけのときはおとなしくても、中身を切り始めると刺激のある成分が一気に出てきます。
目の表面の水分に触れるとしみます
その成分が目の表面にある薄い水分の層に溶けると、目がひりひりすると感じます。目はその刺激を洗い流そうとして、涙を増やします。辛いスープを飲んで出る涙と、感覚が似ています。ブリタニカも同じ流れで説明しています。気体が目に触れてひりひりすると、脳が涙で洗い流すように信号を送ります。
よくある誤解は、「汁が目に飛び散らないと涙は出ない」というものです。実際には気体だけでも十分です。目にそっと水を当てると刺激を少し和らげられますが、手に残った刺激のある成分は、せっけんで洗わないと落ちません。水だけでは、手に残った成分はなかなか落ちません。切り終わったら、まず手を洗うほうが安全です。
目にしみにくくする切り方のコツ
冷蔵庫から出した玉ねぎなら、刺激が少し弱くなります。中が冷たいと、刺激のある成分がゆっくり立ち上ります。包丁を水でぬらしたり、窓を開けて換気したりすると、鼻先に集まる量が減ります。扇風機を横に置いて、気体を顔から遠ざける方法もあります。
刺激のある成分があまり出ないように改良された品種も市販されています。マッチに火をつけたり、パンをくわえたりするという民間のコツは、効果が弱いという説明が多くあります。切り終えてしばらくすると、目の刺激は治まります。根元側は葉側よりつんとくることが多いので、急いでいる日は葉側から切ってみてください。ゴーグルをつけると気体が目に触れにくくなり、ずっと楽になります。
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目にしみるのは汁が飛び散るからではなく、切り口から立ち上った成分が目の表面の水分に触れるからです。
まとめ・参考メモ · 今井ほか 2002 Nature · Britannica「玉ねぎ」. 玉ねぎを切ると、別々にあった成分が出会い、刺激のある気体(催涙因子)が立ち上ります。その気体が目の表面の水分に触れてひりひりすると、目が涙を出して洗い流します。
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