第86号暮らし3分閲覧 43
発行 · 雑学書庫 別館
電子レンジで温めたご飯、なぜ真ん中だけ冷たいのでしょうか?
表面からは湯気が出ているのに、スプーンを入れると中はぬるい。長く加熱してもあまり変わらないのは、なぜでしょうか?
電子レンジは、食べ物全体を一度に温めることができません。マイクロ波は食べ物の表面から2.5〜3.8cmほどしか入り込まず、その部分の水分を温めます。内側は表面から熱が伝わってくるのを待たなければならないため、温まるのが遅くなります。
表面から温まる食べ物
マイクロ波は、食べ物の中の水や油、砂糖の分子をとても速く揺らして熱を生み出します。ところが、表面付近でかなり吸収されてしまうため、厚く盛ったご飯やスープの真ん中まではなかなか届きません。水分の多い野菜がとりわけ早く温まるのも、水がマイクロ波をよく吸収するからです。
そのため、山盛りのご飯は端から先に熱くなり、真ん中は熱がゆっくり伝わってくるまで、ぬるいまま残ります。
レンジの中にも届きにくい場所があります
レンジの中のマイクロ波は均一には広がらず、強い場所と弱い場所ができます。ターンテーブルが食べ物を回してこの差をかなり減らしてくれますが、上下の差まではなくせません。
そのためアメリカ農務省は、ターンテーブルがあっても途中で一度混ぜるか裏返し、温め終わったあと数分そのまま置くよう勧めています。その間にも熱が内側へ伝わり、温度がそろっていきます。ご飯を真ん中が空いたドーナツ形に広げておくのも一つの方法です。
中から温まるという誤解
電子レンジは食べ物の中から温めるという話がかなり広まっていますが、アメリカ食品医薬品局(FDA)も農務省も、それは事実ではないと説明しています。厚い食べ物は外側の層がマイクロ波で先に温まり、内側はその熱が伝わって火が通ります。冷凍ギョーザを温めると外は熱いのに中はまだ冷たいのも、そのためです。
食べ物が放射能を帯びるという心配にも根拠はありません。マイクロ波はラジオやレーダーの電波と同じ種類で、食べ物に吸収されると、ただ熱に変わるだけです。
むらなく温める習慣
アメリカ農務省は、食べ物を器に均一に広げ、ふたやラップを少しすき間をあけてかぶせるよう勧めています。中にこもる水蒸気が熱をむらなく行き渡らせ、細菌をなくすのにも役立ちます。ラップは食べ物に触れないよう浮かせておきましょう。
量が多いときは、最大出力で短く温めるより、中くらいの出力で少し長めに温めるほうが、外側が乾きにくく中までよく温まります。残り物は中心まで74℃になるよう温めるのが、アメリカ農務省の安全の目安です。
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マイクロ波は主に表面付近で吸収され、レンジの中にも弱い場所があるため、混ぜて少し置くことで、中まで均等に温まります。
まとめ・参考メモ · USDA FSIS · FDA「Microwave Ovens」. 入り込む深さ(1〜1.5インチ)・混ぜることと置き時間・ふた・中出力はアメリカ農務省食品安全検査局、中から温まらないことと放射能の誤解はFDAに基づいています。入り込む深さは食べ物の種類と水分によって異なります。
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