第141号暮らし4分閲覧 51
発行 · 雑学書庫 別館
白く固まったはちみつ、傷んだのでしょうか?
はちみつの中のブドウ糖が結晶になって固まった自然な変化です。ぬるま湯につけておけば、また溶けます。
戸棚に置いていたはちみつが、ある日白くもったりと固まっていると、傷んだのかと思いますよね。でも、はちみつが固まるのは傷んだからではなく、はちみつの中のブドウ糖が小さな結晶になって集まる自然な変化です。味も栄養もそのままなので、そのまま食べてもいいですし、また溶かすこともできます。
濃すぎる砂糖水だから
はちみつは重さの約80%が糖で、水は20%にも届きません。これほど少ない水に溶けているには糖が多すぎるので、はちみつはいつも少し無理をして溶けている状態です。はちみつの糖は主に果糖とブドウ糖で、そのうちブドウ糖のほうが水に溶けにくいため、先に出てきて結晶になります。
結晶は初めは花粉やごく小さな粒にくっついてでき、だんだん広がって、はちみつ全体を白く不透明にします。固まったはちみつを指でこすると、じゃりっとした感じがするのがこのブドウ糖の結晶です。結晶ができても成分が変わったわけではないので、固まったまま食べても大丈夫です。
花と温度で変わります
固まる速さは、はちみつによって大きく違います。アカシアのはちみつは果糖が多くブドウ糖が少ないので、長く置いてもあまり固まりません。一方、菜の花のはちみつのようにブドウ糖が多いものは、数週間で固まることもあります。ですから、固まったから偽物、固まらないから本物と見分けるのは正しくありません。
温度も大切です。はちみつは、だいたい10〜15度くらいの涼しい場所で最も早く固まるといわれています。冷蔵庫に入れると室温より固まりやすいので、ふたをしっかり閉めて室温で保存するのがおすすめです。肌寒くなる晩秋にはちみつがよく固まるのも、このためです。
溶かすとき、捨てるとき
固まったはちみつをまたさらさらにするには、瓶ごと40度くらいのぬるま湯につけて、ときどき混ぜれば大丈夫です。熱湯や電子レンジで強く温めると、香りが飛んだり味が変わったりすることがあります。大きな瓶なら、食べる分だけ小さな器に取り分けて溶かすのがおすすめです。温めては冷ますことを何度も繰り返さずに済むからです。パンに塗るなら、固まったはちみつのほうが垂れなくてかえって便利なこともあります。
気をつけたいのは、固まることより酸っぱいにおいです。はちみつが固まると、結晶にならなかった残りの部分に水分が集まって薄くなり、水分が多くなると酵母が増えて発酵することがあります。酸っぱいにおいがしたり泡が出てきたりしたら、固まったのではなく発酵したものなので、食べないほうがいいでしょう。
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白く固まったはちみつは、ブドウ糖が結晶になっただけで傷んではいません。ぬるま湯で溶かし、酸っぱいにおいにだけ気をつければ大丈夫です。
まとめ・参考メモ · 米国ナショナル・ハニー・ボード(National Honey Board)のはちみつの結晶化・保存の案内. 固まるのはブドウ糖が結晶になる自然な現象で、室温保存とぬるま湯での湯せんをすすめています。固まる速さは花の種類と温度によって大きく変わります。
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