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第203号数字3分閲覧 116

発行 · 雑学書庫 別館

サッカーボールの黒い五角形は、なぜ必ず12個なの?

六角形だけではボールは閉じず、五角形12個が曲面をつくります

木の作業台に置かれた縫いかけの革のサッカーボールと、茶色の五角形・クリーム色の六角形の革片、糸と目打ち

よく思い浮かべる白黒のサッカーボールは、黒い五角形12個と白い六角形20個、全部で32枚でできています。五角形が必ず12個なのには理由があります。六角形だけをつなげると平らに広がるだけで、ボールの形に閉じないからです。

六角形だけだと平らになる

ハチの巣を思い浮かべるとわかりやすいです。正六角形は一つの頂点に三つ集まると角度がちょうど360度になり、すき間のない平らな床をつくります。いくらたくさんつなげても、床は曲がりません。

五角形は一つの角が108度なので、五角形一つと六角形二つが集まると360度に少し足りません。この足りない分だけ面が内側に折れて、曲面ができます。五角形がボールを丸く巻く役目をしているわけです。

12という数は計算で出てくる

どの頂点でも三枚が集まり、使うのが五角形と六角形だけなら、閉じたボールに必要な五角形の数はいつも12個です。六角形が20個でも30個でも関係ありません。18世紀の数学者オイラーがまとめた、頂点・辺・面の数の関係からこの答えがすぐに出てきます。

ですから、六角形を増やしてもっと大きなボールを作っても、五角形はいつも12個です。サッカーボールの形は、正二十面体の12個の頂点を切り落とした形なので、切ったところに五角形が一つずつできたと考えてもかまいません。

白黒の模様はテレビのためだった

この32枚のボールが世界に広く知られたのは、1970年メキシコ・ワールドカップの公式球「テルスター」のころです。当時は多くの家庭が白黒テレビで試合を見ていて、黒い五角形と白い六角形が混ざったボールは画面でよく見え、回転も目立ちました。

ただし、革のパーツを縫い合わせて空気を入れると、各パーツがふくらむので、実際のボールは多面体よりずっと球に近くなります。

最近のボールはパーツがずっと少ない

2006年以降のワールドカップ公式球は、パーツの数を大きく減らしました。2006年のボールは14枚、2014年のボールは6枚で、縫わずに熱で貼り合わせる方式も使われています。パーツが少なく継ぎ目が短いほど、むらなく丸く作りやすくなります。

同じ形は科学にも登場します。1985年に見つかった炭素原子60個の分子はサッカーボールとそっくりの形で「バッキーボール」と呼ばれ、この発見は1996年のノーベル化学賞を受けました。

五角形と六角形でボールを閉じるには五角形がちょうど12個必要で、変えられるのは六角形の数だけです。

まとめ・参考メモ · オイラーの多面体定理・ワールドカップ公式球の記録. 五角形12個はオイラーの公式から出る結果です。テルスターの白黒模様とテレビの関係は広く伝わる説明で、公式球のパーツ数は大会ごとの公開資料に基づきます。

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確認クイズ

六角形を増やして大きなボールを作ると、五角形は何個必要?

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