第237号健康3分閲覧 88
発行 · 雑学書庫 別館
パイナップルを食べると口がピリピリするのはなぜ?
甘い果物が舌をしばらく『消化』するからです
パイナップルを食べて口がピリピリするのは、果汁の酵素が口の粘膜をしばらく分解するからです。ブロメラインというタンパク質分解酵素が、舌や口の中を守る粘液のタンパク質を弱め、酸味がその上を刺激してピリピリ感が出ます。火がついたのではなく、甘い果物が舌をそっと『消化』しているようなものです。
ブロメラインがタンパク質を切る
生のパイナップルには、ブロメラインというタンパク質分解酵素の複合体が入っています。肉を柔らかくするのにパイナップルを使うのも同じ理由で、コラーゲンのような硬いタンパク質を切るからです。ただし長く漬けすぎると肉がぼろぼろになることがあります。
口の中でも似たことが起きます。舌や口を覆う粘液にはムチンなどのタンパク質があり、ブロメラインがその保護膜を弱めることがあります。芯のほうに酵素が多いという料理の説明もあり、外側より内側の果肉のほうがピリつきやすい理由の一つです。
酵素と酸が一緒に刺激する
パイナップルの酸度(だいたい pH 3〜4)だけではピリピリしません。酵素が保護膜をゆるめたあと、酸がむき出しの組織を刺激して、ピリッとした感じが強まります。ライブサイエンスや食品科学者の説明も『酵素と酸の合作』として整理しています。
パパイアにも似たタンパク質分解酵素がありますが、たいていパイナップルほど強く感じません。パイナップルの酸味が刺激をよりはっきりさせる一因とされます。この感覚は一時的で、口の中はまた修復されます。日常の食べる量では危険と見ない案内が多いです。
加熱や缶詰だとピリつきにくい
熱を加えるとブロメラインは変性して活性を失います。焼く・煮る、缶詰のようにだいたい 70〜80 度以上で処理されたパイナップルはほとんどピリピリしません。生のパイナップルを入れるとゼラチンが固まりにくいのに、缶詰なら固まるのも同じ酵素の話です。
塩水に浸すと和らぐという民間のコツもあります。研究によっては活性があまり減らない、あるいは最大 25% 程度減るといった報告もあり、『確実な解決策』とは言い切れません。好奇心として知っておく程度で十分です。
生パイナップルのピリピリは、ブロメライン酵素と酸が一緒に口の中を刺激するからです。
まとめ・参考メモ · Live Science · Science Meets Food · eatright. ブロメライン(タンパク質分解)と酸味が粘膜を刺激するという説明、熱(だいたい 70〜80 度以上)で酵素が変性すること、塩水浸けの根拠が限られる点を、Live Science・Science Meets Food・eatright・Inverse(食品科学者の説明)をもとに整理しました。
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